先日動画作例とともにご紹介したOLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROは、写真撮影用レンズとしては文句のつけようがない凄いレンズですが、動画撮影においては弱点が2点あります。
(良いところをまずは教えてよ、という方は紹介記事オリンパス PROレンズ 12-100mm F4.0で動画撮影をご覧ください。)

目次
▷12-100mm 4.0 IS PRO 2つの弱点
1.撮影中のズームインズームアウト動作でピントが外れる
これに尽きます。ズームインズームアウトでピントが外れる。
ただし、動画撮影中にズームインズームアウトをしないのであれば関係のない話です。
実際に動画でその実例をご覧ください。
特に広角側12〜18mmでピントが盛大に外れて、同時に露出も瞬間的に変化しました。
2.ズーム動作中のAFは使えない
上の作例では、ピントを最初に望遠端100mmで合わせてMF(マニュアルフォーカス)で撮影しました。ズーミング中はフォーカスリングを動かす必要はありません。
なぜMFかというと、AF(オートフォーカス)だとピントが広角側以外でも外れるからです。
カメラの性能にもよりますが、僕の使っているPanasonic LUMIX DMC-G8のAF連続動作をONにしてズーミングすると見事にピントが迷います。
ピント固定のMFにすれば広角12〜18mm以外はそんなに気にならないレベルですが、ズーム動作以外をAFで撮影したい人にとっては扱いづらいでしょう。
▷もともと動画用に設計されているわけではない
当たり前ですが、写真撮影ではズームインズームアウトのプロセスを記録することはありません。
仮にズームインズームアウト時にピントが外れても、シャッターを切る前にピントを合わせ直せば良いのでそれほど重要な問題にはなりません。
ところが動画は一挙一動、プロセスを記録するものなので、ズームインズームアウトでピントが外れるのは非常によろしくない。
だからシネマレンズなど動画用に精密に設計された専用レンズが存在するんですね。
で、この12-100mm F4.0 IS PROレンズは写真用に設計されているので動画撮影時のズームインズームアウトにそこまで完璧には対応できないんです。残念ではありますがこれは仕方がありませんね。
▷対応策
このピント問題を完全に解決することはできませんが、対策として以下の3点が挙げられます。
・12mmから18mm付近で盛大に起こるので、この画角でのズーム動作はやめておく
・ズーム動作をする場合はAFを使わない、MFで
・あらかじめ望遠端側でピントを合わせておく
▷まとめ
「完璧なものは無い」とはよく言いますが、OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROも動画撮影においてはズームインズームアウトでピントが外れてしまうという弱点があります。
でも、この弱点をよく踏まえた上で使用すると、やっぱり12-100mm F4.0はいいなあと思えてきます。
換算24-200mmズームで便利なのに、写りがすごい!
この2つのメリットがあるだけで、12-100mm F4.0 IS PROは十分に使用価値があると僕は考えます。
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